Ken Mizunoのタバコのけむり?

Hangeul-Lab Ayase, Tokyo
Ken Mizuno

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(20050907-1) 発ガン性物質

少し前のニュースだが、中国産の食用魚 (何だったかを 忘れた) から発ガン性の薬品が検出された、というのがあった。アナゴだったか、ウナギか、あるいはそれ以外だったか、いずれにしても養殖魚で、食用に供する; それが人間の食卓に乗るので、この薬品は かなり前から使用禁止されている、という内容だった。

その薬品の名前: 「マカライト・グリーン」。
おどろいた。これは、金魚・熱帯魚の 「白点病」 に効く特効薬でもある。薬品は一般に 「成分」 名と 「商品」 名が別だが、僕が買ったものには 「マカライトグリーン水溶液」 と大書してある; これは 「水草にもやさしい」 (水槽に投入しても水草が枯れない; 他のものは大抵 「水草等は取り出して使用してください」 と書いてあるのに、これは水草に影響を与えない) という。

金魚が次々と死んで行った後、近所の店で相談したとき勧められたのが これだった。
「そういうときは、薬を変えてみるのがよい。これは水草も大丈夫だから」 というわけで。
実際に使ってみると、たしかに、魚の反応が異なる。「白点病」 なのか単にカビなのか、それで侵食され 裂けはじめていた 金魚のヒレが、急速に (快復するのではなく) 脱落して行った、つまり、患部が急速に崩壊していった。これで、その患部が ゆっくりと復元してくれればよかったのだが − そこが素人医者の悲しさ、同じ投与を続けると、崩壊は魚の本体にまで進み、つまり魚の表皮/ウロコを含む部分まで爆発的に剥離して − 金魚は死んだ。おそらく、「病気」 はヒレだけではなく 魚の身体各部に潜在または拡散 (あるいは 「転移」?) していて、その部分まで薬は 「退治」 してしまうので、魚は自己内部の器官崩壊を起こしたのだと思う。

この種の薬品は、数種類を検討し、試した。ただ、その中で 「安心して」 使えるのは、ただ1種だけだった。この薬品名は 「メチレン・ブルー」。一見、ただの染色用の色素にすぎない。水槽に投入して1晩 経過すると、「ブルー」 はきれいに退色している。が、薬品としての効果は残る (蓄積する) ようで、退色 = 劣化 = 消滅と解して投与を続けると、魚は自律神経系に異常を起こし、倒立、転倒、ダンスをはじめて、ついには死に至る。再投与するときは、水を換えてその交換量に応じた量を投与しないと危険; しかも ・・・ 薬品の能書き = マニュアル に書いてある通りの量を投与すると、魚はその濃度に耐えられず、十中八九 死ぬことになる。いま僕は、9匹の金魚のうち 「ヒレ裂け」 症状を示す2匹のために、能書き = マニュアルの指示する 1/4 の量を与え続けている。この量でも、個体によっては ダンスの末に死んで行くものがある。

なお、「メチレン・ブルー」 であれ 「マカライト・グリーン」 であれ、それ単体の商品は いわゆる 「プロ用」 らしい − つまり、薬の能書き/マニュアル自身の投与量の指示が、「100L あたり 何 ml 」 などと書いてある。普通の家庭で維持できる水槽など、大きくても 40L、我が家は 26L である。こうなると、マニュアル通りの投与量では、1ml 単位かそれ以下になる。ぶっちゃけた話、その精度を確保できる金魚の飼主など いるものか。しかも、その指示量では、十中八九 金魚は薬品濃度に耐えられず死んでしまうのだ。おそらく、中国の養魚場で 「マカライト・グリーン」 は、病気の魚を 「選別 = 排除」 するために使われた。死んだ魚をどうするか、それは経営者の勝手だが、その薬品投与の中で生き延びた 「強い」 魚たちも、この薬品を体内に抱えている。それが、人間の食卓に乗ったとき 「発ガン性あり」、というわけである。

もう1つ、なお、
「メチレン・ブルー」 は、単品 (単一成分) の商品では 「10ml を 40L〜80L」 と書いてある。これは 「プロ用」 だろう。一方、それより 「家庭用」 のパッケージは 別成分を含んで 「60L あたり 50ml」 という指示がある。僕が 「安心して」 使えているのは後者で、そのまた 1/4 量で、ようやく 「金魚の大量、連続死亡」 が避けられるようになった。要するに 素人は医者の真似をせず 一般薬を使え、その一般薬にしても、指示通りの量を投与すると金魚は8割方 死んでしまう、ということである。

最後に、
この種の薬品には、しばしば (ほとんどすべてに) 「鑑賞魚用」 という表示がある。
「鑑賞魚用」 の意味は、「マカライト・グリーン」 の発ガン性問題を含めて、人体には何かしら悪影響があるという意味らしいことを、このニュースで知った。
太ってしかたがない金魚を抱えている方、多分、おなかがすいても、その金魚を食ってはいけない。それは、イケスで飼っている鯉についても言えるかもしれない − もっとも、食っても おいしくはないだろうけど。


(20050915-1) 神経症の金魚、いや、飼主を神経症にする金魚

この写真、めずらしく 「全部」 個別に写ったので ご紹介。
金魚の写真は、「定点観測」 を真似て、水換えをするたびに3枚程度、最近では水換え直後と、薬品やアクセサリー類 (ぶくぶく、吸上げフィルター、水草や飾りの橋) を入れた後、合計6枚 撮っている。いまだに 「水換え」 ペースは長くても4日に1回、何が悪いのか水の汚れが激しくて、しばしば2日に1回なので、このペースではパソコンのディスクがあふれてしまう。いきおい写真も小さな 1280ドットだったか、左はそれをまた 1/4 に縮小したものである。

「全部 写った」 とはいえ、やや見にくい。小さいのをマルで囲んだ。囲んだのは、左から体長 40mm ほどの白赤混じり ¥31、これは購入後4日、その4日の間に体長が 10mm ほど大きくなっている。次は (写真では見えないだろう) 尾に黒が混じる、¥50。これも購入後 18日で、既に体長 50mm ほどになった。右端のマルは黒白混じり、¥49 で購入後、やはり体長 50mm 程度。
その他5匹はご覧の通りで、ただし飼育歴 88日〜159日、この日数を経て生き延びてきた彼らは、体長はどれも 80mm 前後で − かなり 「でかい」 部類に属す。

以上8匹、現在までの金魚の受け入れまたは購入 総数 32 のうち、生存する 8 である。つまり、32匹のうち 24匹は死んだ、という意味である。死亡率は、故に 10ヶ月で 24/32 = 75% になる。最近になって、管理者が慣れたこともあり 死亡率は下がってはいるが、しかし、それでも買うのは ¥31、¥50 といったザコばかりで、それが急速に巨大化するのが面白い一方、1週間で死んでしまうケースも多い。いうならば 「0才魚」 で、それも遺伝子掛け合わせで奇形ばかりの中から、「白黒混じり」、「赤黒混じり」 が育つかどうか、店頭で 「¥31 の1匹だけ、ごめんね」 と言って買ってくる; この種の0才魚は、「赤黒」 も 「白黒」 も、育てば みんな 赤一色になってしまう傾向がある。かつ、「1週間」 がある種の里程標で、1週間 生きていれば、育つ。そうでなければ、1週間を境に、静かに死んで行く。

もっとも、悲しい例外もある。右端のマルの左上は、太った白混じりの流金である。これは、前に書いた、死んだ 赤白 「エサ金」 の代償に買ったものだが、これが胴体の太さでは最大である; 幸い、これは 10才の娘が選んだものだった; 1匹だけでは死んでしまうおそれがあるので、と、もう1匹 僕が選んだものは、先週 死んだ。かえって 「お父さんの白いの、死んじゃったね」 と同情される。しかし考えてみると、あの白いのは店頭の水槽で既に泳姿勢がおかしかった。異常に下向き、あるいは上向きに泳いでいるのは、不幸な未来を予測してよい。「0才魚」 ではない 「1才」、「2才」 魚でも、そういう例がある。店としては、元気がないのを一時隔離後、死んだのは排除するとしても、残りは商品である。元気に泳ぎだしたのを商品棚 (水槽) に戻すのは、当然といえば当然である。この 「流金」 と黒い出目金だけは 50円ではない、210円だったか 350円だったか、だ。

しかし、
高級魚でも熱帯魚でもない、下は ¥31 から上はせいぜい ¥350 の金魚たちの維持に、なんとまあ、おカネがかかることか。そのために、7月は¥3万台、8月は¥2万台の出費があった。9月は半月経過した現時点で ¥1万を越えている。おカネはともかくとしても、やつらの健康状態、それに比例するかのように変化する水の汚れ具合、フィルターに吸上げゴミを排除するメカニズム、配置、その道具類の変更に伴う出費と手間など ・・・ システム管理者としての神経症的な配慮をしなければならないのが たまらない。世の 「金魚オーナー」 たちは おおよそ 「2週間に一度」 の水換えで すんでいるそうだが − 僕の水槽ではそれが実現できないのだ。その実現には、さらに管理者として無限に続く実験、そのための出費が待っている点が、管理者の 「神経症的な」 金魚問題なので、ある。


(20050925-1) ジグソー・パズルと金魚

10才:5年生の子がインターネット上のジグソーパズル、つまり shockwave のサイトに凝っている。これは、彼女が幼稚園に通っていたころ (?) 僕がやっていたのだが、10 才にもなると自力で発見して、「これ、お父さんが昔やってたよね」 と来る。たいていのパズルは、自力で片付ける。が、ややピース数が多いので、「これ、どうしてもできない」 と言ってきたのがある。その晩、お父さんはそれを片付け、仕上がりを Windows の 「ペイント」 で紙に出しておいたのだが −

翌日、彼女は 「あ、お父さん、これ できたんだ」 と気がついた。仕上がりが大きな紙に出ているので、彼女が再度 試みる; その試みに入るとき、あら? パズルの画面に入ると、夕べ彼女が残してあった 「四辺のピースだけ」 の完成姿が出るではないか。そうか、お父さん、完成したはいいが、その状態を 「保存」 はしていない。つまり Cooky の更新はしていないので、状態は彼女が (4辺完成した)「この状態で保存」 したままだったのだ。
Web 画面に出る preview より、紙に出た完成画像の方がわかりがよい。僕が 「完成」 するのに要した時間は 41分と 紙に出ているが、彼女は、「四辺」 完成済みの状態から8分で 「完成」 に至った。まあ、そんなもんである。

「彼女の」 でぶ流金は元気。
一方、「エサ金」 だった白赤 超チビ金魚が 「虫の息」 というのは変な表現に属すが、元気がない。これは生存のメルクマールである 「1週間」 を越えたが、今になって 「虫の息」 状態になっている。もう、時間の問題のようでもある。
それを予測して、また すごい 「ちび」 流金を買ってきた。
巨大化した 「でぶ流金」 には、「オーナー」 のつもりの 10才も、あきれている。今度の また 「ちび」、それでも 「流金」 \300、これが順調に生長すればまた巨大化するだろう一方、順調でなければ やはりまた衰弱から死への道をたどる; 「金魚」 という特殊な遺伝子かけ合わせの中で、死亡率は決して順調に減少することがない。


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