Ken Mizunoのタバコのけむり?

Hangeul-Lab Ayase, Tokyo
Ken Mizuno

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(20031126-1) 「故障」 ではない新品の 「機能的不具合」

無名の液晶モニター
一応 「有名」なブランドだが 「二流」 といえるものなので、失礼かなと考え名前を伏せよう − 「二流」 の二流たるゆえんは、その動作環境チェックの甘さにある。なぜそんなのを買ったかと言えば、安かったからである。一番 安いグループの中で、それでも 左右の視野角 120°が うたわれていた。これが、現在 我が家の、「ツマ子用」 パソコンのモニターである。

このモニターで現在は、電源投入と同時に IBM 互換機の BIOS 画面、それから Windows XP が上がる間、何の問題もない。ただし問題は2点あって、1つは Windows インストール時の振舞い方、1つは いま現在も発生する アナログ VGA 信号との同期問題である。以下、順に説明する。

このモニターは、調べてみると去年の夏だ; 「静音」 パソコンの組立てに凝って、「おしゃれなキューブ」 のベア・ボーンを組立て、FAX 受信機 兼 ツマ子用パソコンにする目的で、モニターがないので一番 安いので済ませたやつだ。
さて、組立てが終り BIOS の基本設定が済んだのち、Windows XP のインストールをはじめてから、あきれた現象が起こった: 画面が真っ黒になって、スキャン・レートの範囲外だと警告が出たか、どうか。まさか。
あきれましたね。しょうがないから、Sony の (下記の) モニターにつなぐと、きれいに出る。それでインストールまでは済ませた。インストール後、問題はない。つまり、XP インストール完了後は、BIOS 画面から Windowsが立ち上がるまで、何の異常もなく表示してくれる。しかし、これで2つのことがわかった: (1) Windows XP のインストール過程では、「通常ではない」 スキャン・レートの画面が使われる。普通の 640 x 480 画面なのに、標準レートではないらしい。 (2) この特殊なレートに、このモニターは 「対応していない」。つまり、二流ブランドは、できた製品を生きた Windows にでもつないでみて、画面が見えりゃそれでよし、それで出荷してしまうのだ。
この 「二流が二流であるゆえん」 は、同じ XP インストール画面が、Sonyさんではきれいに出ることで強調される。一流の Sonyさんは、その程度の入力の揺れには平然と追随するのだから。

第2の点。
液晶モニターは、内部的には タテ x ヨコ のドット数だけの輝点 を持つ、完全な 「デジタル」 機器である。ところで IBM (Windows) 互換機の VGA 信号は、アナログである。入力がアナログ信号で、そのスキャン・レートに合わせて 画面上の 対応する輝点の色と輝度を決めてゆく。その際、自然なこととして、アナログ信号の更新周期 (スキャン・レート) と、デジタル側 輝点 位置とがずれると、画面上にボケが発生する。つまり、個々のデジタルな輝点の位置と、次のアナログ側信号のピークが一致しないと、アナログのピークが デジタルな輝点 と 輝点 の間にまたがってしまい、その2つの輝点の輝度があいまいに、つまり 「なんだか ぼけた」 画面になる。これは 毎秒 数十回 画面1枚を更新するたびに起こる。結果として、画面にはタテ縞の模様が出たり、左側の文字は鮮明なのに 右寄りの文字は ぼんやり出たりする。これは、その文字をハイ・ライトにしてみる (マウスで 「選択」 してみる) と よくわかる。
Sonyさんについてきた CD-ROMには、その調整確認用の 画面パターンが付いてきた。単なる .bmp ファイルだが、これが役に立つ。この二流モニターでは、そこに激しい タテ縞が見えている。このモニターには、大きな 「自動調整」 ボタンが付いている。この 「自動調整」 ボタンを押すたびに、画面は安定して、いつものタテ縞模様に復帰する =3
故に、この 「自動調整」 は使えない。Sonyさんには この画面同期の Pitch と Phase という2つの詳細設定項目があるが、この二流ブランドには Pitch がない。Phase のほうも、調整範囲が非常に狭い。「ない」 Pitch は、やむを得ない、画面の水平位置と水平表示幅で代用できるようなので、さて、「水平位置、水平サイズ、Phase」 の3つの組合せで、かろうじて 「ぴしゃっ」 と表示が出るようになる。

そこで、問題が発生した。
2才児だ。こいつは、きらきら光るパソコンの電源スイッチは押すわ、リセット・スイッチも押してみるわで、この2つは強く禁止した。が、まだ 「目の前」 にはモニターがある。一番 大きい モニターの電源スイッチを押せば、画面が消えるのは すぐ理解したはずだ。が、次に大きい 「自動調整」 ボタンは、面白い; 画面が一瞬 暗くなって、次の瞬間には また画面が出る。一時は、それの連続だった。最近は 「トトロ」 の DVD が キーボードのスペース・バーを押すと 「一時停止、再開」 をくりかえすことを理解したようで 関心はそっちに向かったが、それでも 時々 「自動調整」 を押すらしい。
やむを得ん。父親は 「水平位置、水平サイズ、Phase」 の最適値をメモして、画面の横に 貼り付けておく。また Phase が狂ったら、「あ、また やったな」 と、深夜の修正に及ぶ。

すさまじきもの、昼鳴く犬。正確に不正な調整を再現する大きな 「自動調整」 ボタン。二流のモニター。モニターこそ Human Interface の最前線であることを、この二流ブランドは理解していないこと。

(20031125-1) 「ただいま故障中」 の続き

Sonyの液晶モニター
15" 1024ドットのモニター。僕の機械の 現在は唯一の表示装置。もう2年か3年? だろうか、表示に異常が出はじめてから。

たまたま、仕事の客先 (といっても、そのまた客先の巨大組織に納めるシステムの供給元なのだが) で、最終納品末端に置かれるモニターが 僕のと まったく同じものだった。あれ?と思って聞いてみると、ふむ、このモデルのモニターの異常は Sonyさんも認めていて、要求すれば無償で修理 (部品交換) してくれるという。放置すると、ランダムな時期に 「画面がまったく見えない (表示されない)」 ことになる。そうか、修理に出せば治ることはわかったが、まて、その修理期間中は、僕は自宅のパソコンを使えないことになる; 企業の納品用なら 代替はいくらでもあるが、個人の機械ではそうはいかない。

もちろん その間は、古い CRT 15" はあるので この 800ドットでがまんするとか、ツマ子のパソコンを一時使用するというテがないではないが、どちらも大変うっとおしい。液晶画面の枠の 「ある」 部分をクリップでギュッと抑え、映像信号を切らなければ表示は正しく出続けるので、パソコンの電気は入れっ放し、スクリーン・セーバーは 「黒い画面」 という信号を送りつづける設定で、24時間運用せざるを得ない。それで、もう2年か3年。

これで困るのは、電気が入っているので、ツマ子も触りたがることだ。僕の深夜作業にあわせて画面を暗くしてあるので 「暗い!」 と文句を言いつつ、3年生も手を出す。「明るい」 画面で 24時間 FAX受信機を兼ねるのがツマ子用の機械だが、これが2才の 「トトロ」 の DVD に占有されると、その母親は僕の機械で香港の新聞などを見はじめる − これで困るのが、ブラウザが勝手に 「全画面」 になっていたり、僕の都合で開きっぱなしにしてあるフォルダなどが消えていることがある − つまり、うちのツマは 「最小化」 ボタンと 「閉じる」 ボタンの区別がついていないし、まして複数窓を画面に表示させ、その窓の間を往復するような芸当はない。開発作業の途中だったフォルダを閉じられると、マウスを数回クリックで復元・表示しなければならない。この 「数回クリック」 が面倒で、つい腹が立つ。

最近になって、仕方がない、ようやく、この Windows 2000 をパスワード付きログインする設定にした。僕が使うときは、それで行く。僕が外出 (出勤) するときは、ツマの名前で事前にログインしたまま、出る。彼女のパスワードは 「空」 だが、それでも 「長さゼロ」 のパスワードが存在するので、Enter キーを押す必要がある。が、彼女は おそらく その 「ログイン」 の意味を理解しないので、「事前にログイン」 しておいてから、放置する。仕事から帰ると、頻度は低いが MS-IE で 新聞や銀行のサイトにアクセスした履歴などが見られる。

裏返せば、この 「ユーザごとログイン」 設定にするまで、僕のプライバシーが存在しなかった (いわゆる 「夫婦の間にもプライバシーがある」 というやつである)。同時に、僕のブラウザは Netscape 4 で、しかも Cookie や Java は禁止してある。これでは 香港のサイト、すべての通販や銀行口座の確認に、支障がある; 僕自身、そういう時に限っては IE を使い、うぞうむぞうのサイトを見るには Netscape を使っているのだが、今度の設定で、彼女にはかえって便利になったはずである。が、彼女のメールは、設定していない。メールは、ツマ子用 つまり あんたの機械でやりなさい ということにした。彼女のプライバシーが、システム管理者である僕に把握されていることは、仕方がない。システム管理者とは そういうものである。

いずれにしても、問題の根源は モニターにある。電源と画像信号を止めれば復旧に大変な苦労をするので、パソコン、モニターとも 24時間 電気を切れない。
代替モニター? 15" は、そろそろ3万円台で買えるようになってきた。が、まだ我が家の経済事情は その買い替えを許さない。くやしいけれど、液晶モニターで 左右 「140度」 の視野角を うたっているのは、今でも Sonyさんだけである。そうなると 「3万円台」 は事実上 「4万円」 になってしまう。12月はサンタさんにも来てもらう必要があるし、今月のスキャナ故障で 年明けには そのクレジット・カード支払いがやってくる。

すさまじきもの、パソコンの手足の故障、その次第に明らかになりつつクレジット・カードで払わざるを得ないことこそものぐるほしけれ。四季通じてパソコンの 「故障」 につきあうことこそ、ツマ子のメンテに明け暮れるが如し。

(20031124-1) 「ルーターの勧め」 − お勧め製品

僕自身は、ADSL も B-FLETS つまり NTT の 「光」 サービスも 比較的 早く開始された地域にいる。いま現在は、僕の近所では最初だったと思われる ADSL 1.5M で、そのとき 「これ以上を求めるなら次は光 100M だろうなあ」 と考えていた。実際、現在では 職場は外部に 100M 「光」 でつながっているが、しかし、これがそう 「速い」 とは思えない。夕方の混む時間帯に 大きなファイルを han-lab のサーバに上げるのに要する時間 (つまり実効速度)と、それを帰ってパソコンに下ろすのに要する時間は、ほとんど変らない; 実効 1Mbps 前後なので、自分の手元を 「100M 光」 に切りかえる必要をほとんど感じていないのだ。実効 1Mbps というのは、1M バイトのファイルを8秒でダウンロードできる速度である。従って、例えば CD-ROM 1枚分、640MB なら、その 640倍の時間、つまり 8 x 640 = 5,120秒 = 85分強 を要することになる。職場から外へのつなぎが 100M とはいっても、ファイルがサーバに届くまでには長い経路を通るし、それも 「交換回線」 (と、呼んでおこう) の途中の遅延で、「実効」 1M 程度しかない; そのファイルを 「下り 1.5M」 の ADSLで再度ダウンロードしても同じ時間なのだから、要するに 「インターネット」 全体のスルー・プットが 1Mbps だということだ。

だけれど、今でも 「電話モデム」 でインターネットを見ている方には、「光」 を強く勧める。いまどき、インターネットのために 電話を わざわざ ISDNにする人はいないので、選択は ほとんど 「普通の (アナログ)電話か、ブロードバンドか」 になる。アナログ電話に、そのまま ADSLを追加してもよい。が、ADSLは 業者の言う通り、電話局から当方までの物理的な距離によって、大きく性能が変化する。だから NTTは 「おたくに ADSLは無理です」 と言ってくる場合にも、「商売」っ気の強い Yahoo-BB さんは、平気でつないでくれる。たとえ実効速度 250K であっても、かつての ISDN 両チャンネル占有 128K より 倍 速いのだから、Yahoo-BB さんの勝ち。

でも、現代で、仮にあなたがマンション暮らしで、マンションごと どこかの業者と契約する場合を考えてみよう。マンションのオーナーなり 持ち家の自治会なりは、必ず 「光」 を取るだろう。マンションの各戸が個別に ADSLを契約するより、各戸にとって ずっと安く、しかも高速な回線が実現するのだから。場合にもよるが、熱心な業者はさらに各戸を回って、その NTT電話を解約させ 自社 「光」 回線上の IP電話 1本だけにさせてしまう例も、あるらしい (正確には 「光」 なのか 「ケーブル」 なのか不明だが、僕の父の住む都営住宅は その例である。父の家は既に IP電話だけになり、それが IPであることを知らずに使っているらしい。NTTに対する権利 (回線の保有権、その電話債権) は宙吊りになり、「局 あずかり」 になっている。父が死んだらこれを僕が相続することになる)。

さて、本題。
ブロードバンドにしたら、それにパソコンを 「裸」 で、本当に 「常時接続」 してはいけない。常時接続する場合は、必ず 「ルーター」 を間に置くこと。これは 9月にるる説明した通り、悪意の第3者から あなた自身のパソコン環境を守るためである。つまり 「ルーター」 を 「ファイヤ・ウォール」 として使うこと。
この良い副作用、または 「ルーター本来の機能」 として、あなたの家庭内の複数のパソコンで、1つのインターネット回線契約で、1つのプロバイダで、同時に それぞれ勝手に Webページを参照し、かつそれぞれ別のメール・アドレスを持ち、それぞれ勝手にメールの送受信ができて、しかも 家庭内でもプライバシーが存在できる; つまり、父・母・息子・娘・じじ・ばば それぞれ勝手に自分のメール・アドレスが持てるので、あーる。

僕自身も、「必要を感じていない」 と言いつつ、実は 「光」 に色気を感じているらしい。「修理」 のついでに、家電屋さんのパソコン・フロアで 最近のルーターをながめてみた。いま業界の、またはマニアの間での流行は 「無線 LAN」。つまり、電線を各部屋に引き回すことなく、無線で家庭内 LAN、その家庭内の各パソコンから 勝手にインターネットを見れるよ、というわけである。ルーターの新製品も ほとんどは 「無線」 を謳っている。その種の製品は、本体がざっと¥2万前後。家庭内は 「無線」 なので、その無線 「子機」 につける部品まで含めたフル・セットだと ¥3万前後になる。ただし、僕はまだ 「無線」 は勧めない。規格の乱立状態が 「いま最高潮」 で、とても つきあいきれないからだ。

パンフレットを探した。ふむふむ。あるじゃないか。「無線」 など付いていない、ごく基本的なルーターが。むふふ、¥5,000台。2社の製品が 奇しくも 黒い上品な弁当箱サイズ。これがいい。僕はかつて、わざわざ LAN 接続コネクタ1つだけの機械を探したが、今では そんなのはない。ルーター自身に、パソコンからの LANケーブルをつなぐ口が、最低4つくらいは付いている。
ブロードバンドに切りかえるときは、これにしましょう。まず、あなた自身のパソコンの安全。あなたの家族のパソコンが現われて、その人が勝手に 「インターネットやりたい」 となったら、勝手に ルーターの、隣の LAN 接続コネクタにつなげばよい。

そして、あの・おそろしく面倒な 「モデム − 接続先の設定」 は、もう不要になる。インターネット使用中は電話が使えなくなる という不便もなくなる。「インターネット接続の設定」 は、極限まで簡単になる。これで 「ルーター」 を使わないテはない。実際 僕自身も 「モデム」 は 14.4Kbps の時代にやったきりで、以後 使ったことがない。だから、「モデムの接続設定」 は、もう ほとんどわからなくなっている。

(なお、「光」 に色気を感じてルーターをながめて見た理由は、僕のルーターは WAN 側が 10M の時代のものだからだ。インターネットそのもの (全体) のスルー・プットが 1M なら それで充分なのだが、直接の接続先になる回線業者 (例えば NTTなり USENなり) や、自分自身のプロバイダへのアクセスには、これでは不足するかもしれない。少なくとも、東京の僕から 大阪の han-lab サーバへのアクセスは 10M で充分なのだが、足元の回線である NTT や (あるいは USENでもいいが)、直接のプロバイダ AT&T へのアクセスは、100M 化することで大きく改善されるはずだ、からだ。もっとも、これだけたくさんの家庭内故障 (下記の記事) を抱えているので、おカネの面で 当分は 「光」 に切りかえることはできそうにない)


(20031123-1) ただいま故障中、または修理中

スキャナ
子どもの地図のコピーで故障が発覚し、買い直した。コピーは きれいに出るようになったが、前のモデルと比べて 付属ソフトの構成が大幅に変更されていて、その他の機能を調べている余裕がない。特に、「紙」 原稿をスキャンしそのまま FAXに流す経路は、はて、かつては 「1ページ」 だけを右から左に流すだけで簡単だったのだが、今度は 「複数ページ 一括 スキャン」 とか しゃれた機能があって − つまり中間に余計なソフトが介在する。面倒なことになった。が、こういう FAX 送信自体、最近は ほとんどやっていないので、次に機会があるまで放置しよう。(既にコンピュータ・ファイルになった原稿を FAXに流すのは、単に 「FAXという名前のプリンタ」 に出すだけなので 関係がない。FAXの受信もスキャナには関係がない ・・・ もっとも、最近は FAXの受信自体が、1ヶ月に1回あるかどうかで、FAX それ自体が 「前世紀の遺物」 になりつつある)
もう1つ、「OCR ソフト」 も新版が付属するが、これも 「使ってみる価値のある」 原稿がない。用もないのに 活字の本をスキャンさせているヒマは ない。古い恩師が 最近 手書き原稿で 学会発表をしたという話を聞いているので、その Web 化 のときに使ってみようか。
デジカメ
(既出) 2才児に持たせて遊ばせたら、画面が暗くなった; ちゃんと写り、カメラ自身の液晶モニターにも正常風に出る; ところがその写真をパソコンに取り込んでみると、ひどい; ぼけぼけだ。
修理窓口では見積り不能、手付金¥1,000。機械がメーカーに送られ、調べた結果は光軸そのものが狂っているらしい; 見積り¥14,000。あほらしいのでキャンセル。130万画素級なら、その値段で売っている。が、やはり数千円単位で 次は 200万画素級、次は 300万画素級と上がって行くので、買うに買えない; つまり、貧しい家計の中で どんな代替モデルを選ぶべきか、迷ってしまうのだ。このままでは、年賀状の写真が撮れないぞ。
一方、2才児が 想像以上の知能を発揮しはじめたので、電源 ON でレンズがせり出して来る モデルは、まずい。この せり出して来るレンズを、あちこちガツンとぶつけるのだ。これのないモデルは、レンズが小さい; 見るからに 「暗」 そうなのだ。困った。(子どもに触らせるからいかん? そう。まったく その通りです)
Sony の 8mm ビデオ (カメラ)
4回めの修理に出した: 再生・デジタル変換をするつもりなのだが、電源投入後、数分で勝手に 「録画」 モードに移行する。Sonyさんからは、部品の在庫なし、修理不能と返事がきた。これは 「子どもの使い」 に類する。もともと 「再生だけ修理せよ」 と8月から指示してある。
最後の指示のつもりで、再々々度 修理に出した: 「電源/モード」 スイッチ周辺で勝手なモード移行が発生するなら、ではスイッチを取り去り、電源アダプタ接続と同時に 「再生」 に直結せよ (そもそも最初から 「再生」 だけを求めていた)。部品の取り外し等で外観が多少 見苦しくなるのはかまわないと、修理窓口のおばさん (または おねえさん) に 記入してもらった。天下の Sonyさん、この指示に従うか 拒否するか、ちょっと注目に値すると思う。
一方、この修理ができても、いずれこの機械は故障する ・・・ 片目になった車は いずれ燃料系も 冷却系も 早晩 故障するだろう。
Yahoo さんの 「オークション」 で、それらしいものはあった。よく見ると、僕自身とまったく同じ目的で、出品者自身がオークションで入手したデッキを、用がすんだので再度オークションに出品しているのだという。が、1万円。入札期限まで数時間。その他にも、廃品再生業者によるデッキなど、けっこうある。まずは、僕自身の機械の 「再々々度 修理」 要求への返事を待ってみようか。それでだめなら、僕も 「同じ目的」 の中古品 リサイクルの仲間に入れてもらおう。
DVD-ROM
DVD を 「読むだけ」 つまり 「単なる DVD-ROM ドライブ」 というのは、どの店を探しても、もう ない。メールの DM で、DVD-Multi つまり 「DVD 読めます、書けます、DVD-R も +R も +-R/W も -RAM も読み書きできます」 というのが、¥22,000 でセールに出ている。とびつきたいが、その余裕が ない!
DVD-RAM に直接 記録するというビデオ・カメラも、家電屋さんの店頭には並んでいる。ふうん。これなら。いきなりパソコンで再生できるわけだなあ。当然、編集もできる ・・・ と同時に、同じ店頭に 2万円台で マレーシア製 (アナログ) 8mm ビデオ・カメラが出ているのには驚いた。これなら、修理に出した僕のカメラ、直接の修理代¥14,000 + その間の苦労の代価を、充分に下回る お値段かもしれない。しかし、今からアナログ・カメラの新品買って、どうするのだ。同じ2万円なら、DVD-R か -Multi が買えるではないか。これらを全部買っていたら、ボーナスのない僕の就業形態では、この年末以前に生活が破綻するだろう。

(20031120-1) こういう製品を 誰か作ってくれ − VGA キャプチャ

秋葉原のゲテモノ電気部品屋でも、みつからない − だろうなあ。こういうのがほしい:
・昔の DOS 80字 x 25行、ドット数で 640 x 480 の VGA 画面(への信号)を
・他のパソコン、Windows ないし Mac、あるいは Unix の X-Window の、1つの 「窓」 に表示する
そういう機械 (と、ソフトウェアの組合せが必要かもしれない)。

まず、パソコンの BIOS と呼ばれる画面をご存知の方は、この画面はプリンタに出る (出た時代がある) のをご存知だろうか。MS-DOS が起動後も、Print Screen キーを押すと 画面がそのままプリンタに出た、その時代があったし、DOS では キーボードから ^P を押すと、それ以後のキーボードと画面の流れが、そのままプリンタに出た。どれも IBM 互換機の 「プリンタ・ポート」 に、昔ながらの 「パラレル・プリンタ」 をつないだときの話。余計な話だが、そのとき プリンタがつながっていないと、DOS は そこでハングアップした。

それと同じことができないのが、例えば パソコン上に Linux をインストールする間、そのインストール画面の移動を、紙なりファイルなりに保存する手段がないことだ。だから、そこでは 大昔の 紙とエンピツが活躍する。インストールの過程で何が起こったのか、ソフトがどんな警告を出していたのか、紙にメモを取るのは 必須。こんなところに、コンピュータの 一番 原始的な部分が残っている。

さて、課題を実現するために、課題を分析しよう:
・VGA ビデオ信号は、アナログ信号である。
・このアナログ信号をデジタル・データに変換して、パソコンで受け取ればよい。
実は、こんな単純なことをする機械を、どこにも売っていない。似たようなことをやるのは
・TV のアンテナ線を受け入れ、チューナーを通して、その画像をデジタル・データに変換する (パソコン TV)
・または ビデオ Composite 信号 (ビデオからの黄色の線、+赤白の音声) を受け取って、その画像をデジタル・データに変換する (ビデオ・キャプチャ) ボード。
普通 「ビデオ・キャプチャ」 ボード というと、この両方の機能を持っている。お値段は 1万円未満から 数万円にわたるが、安いのは画像のデジタル変換を パソコンにさせる (ソフトでやらせる) が、高いのは ボード上でそこまでやってしまう、というちがいがあるだけだ。

いまの課題は、TV やビデオの 「映像+音声」 に対して、「映像」 だけでよい。そういう機械 (ボード) だけなら、よほど簡単に作れそうなものだが、ない。
職場には そのテのプロが ごろごろしているので、聞いてみた:
うーん、RFモジュレータを使ってビデオ・キャプチャするか
昔々、パソコン専用モニターの値段が高かったころ、そのパソコンから画面に出る電線を 「RFモジュレータ」 という箱につないだ; この箱の反対側には TV をつなぐ。すると、普通の TV がパソコン用モニターの代りになった。ただし、これだと 横 32文字くらいが限界で、それより文字が小さくなると判読できない。「普通の TV」 と 「専用モニター」 では、解像度が比較にならないくらい ちがうのだ (TV のニュースの字幕の大きさ、ご存知? あれは画面いっぱいに使って 横 15文字もないでしょう? どんな TV でも判読できるためには あの大きさが必要なのだ。TV の解像度は、想像を絶するほど低い − だから、アナログ・ビデオを パソコン TV で見てみると、最初は、誰もが、必ず、激しく、失望する)

課題は、次のように解決できるはずである:
・VGA 信号は、既に RGB 3原色に分離済み (ある電線は R、ある電線はG、それぞれが その原色の輝度を電圧で表現している) アナログ信号なので、
・この3つのアナログ値を デジタル変換する、つまり AD (Analogue-Digital) 変換器を3つ並べればよい
・ソフト側では、この AD 出力を読み出し、適当な形式でデジタル・データ化する。これを、現代のパソコンの 「窓」 に表示すればよい。
このハードウェアは、簡単にできるはずである。ソフトも、ビデオ・キャプチャに付属するドライバの作成者なら、すぐできる。これだけで、「TV のレベルまで劣化していない」 VGA 画面が、実寸 (640 x 480 ドット) の窓に表示できるはずだ − その画面は、おそらく Windows 自身の 「DOS 窓」 と区別がつかないほど 鮮明に出るはずである。

もちろんこれは、あくまで 「映像」 であって 「文字」 画面ではない。そこで、AD から画像を読み出すと同時に (いわゆる) OCR ソフトを通してしまう; これを 「OCRフィルター」 と呼ぼう。OCRフィルターを通過すると、「映像」 は 「文字列」 に変化する。この 「OCR」 機能は、まず基本的な IBM-PC の英文字フォントだけを想定すればよいので、世の おどろおどろしい 「OCRソフト」 とは異なる ごく軽快なソフトで、リアルタイムで動作させられる。

どうして、こんな簡単なものができないのだろう。資本主義社会では、需要のないものは商品化されない、そのせいか?
誰か、組立てキットでいいから、そういうボード、作ってくれ − ただし ISA じゃだめよ、いまどき ISA スロットのあるパソコンなんか ない。PCI スロットに差して、よそのパソコンの VGA 出力の受け口があって、RGB 3色の AD 変換をするだけ。その先はソフトで処理する。いまどきのパソコン、高品位 TV さえソフトで、リアルタイムで デジタル化 (エンコード) できるのだから、こんな課題、あっという間に解決しそうなものなんだが。

使い道?
・Linux のインストール過程の、詳細な画面ログ
・それに限らず Unix 一般、「裸」 に近い shell 1枚だけの VGA 画面のログ (まだ tee も パイプもディスクも動かない、そういう原始的な状態であっても、このログは取れる)
・その他、うぞうむぞうの リアルタイム OS の、インストールや 「shellだけ」 画面のログ、デバッグ中に暴走したソフトの、暴走に至るまでの正確な記録
・パソコン 「自作」派は、BIOSの設定画面の記録、その他 プリンタに出せない さまざまなログの記録。
余談だが、パソコンそれ自身の画面と同時に、その VGA 信号を二股に分けて、その1つを 自分自身の (この) 「VGA 画面窓 受け入れ」 ボードに入れてやると、そのパソコン自身の画面が窓の中に、その窓の中にはさらに そのまた VGA 窓が、その窓の中には また窓が ・・・ と 「再帰」 するだろう。この再帰の限界は、物理的な画面の解像度である。ただし これをやるには、ハードウェア/ソフトウェアとも 640 x 480 を越えて 実際の画面の大きさまで拡大し、かつ その 「窓」 は縮小表示する必要があるけれど。


(20031117-1) あれこれ故障話

8mmビデオの修理の件は書いた。が、また故障した; 正確に言えば、前2回の修理の直後から 「再故障」 の兆候があったのだが、ようやくそれが 「安定して再現する」 ようになったので、「安心して」? 「再々度」 修理に出せたのだった:
・電池を抜く。
・電池を入れる (または電源アダプタをつなぐ)
・本体の電源スイッチは OFF なのに、勝手に電源が入る。
・そのとき、電源スイッチは OFF だが、「録画」 モードになっている。
・電源を落とす唯一の手段は、スイッチを 「録画」 に倒し、再度 OFF にすること。
・その OFF 状態から、約1分、再び勝手に電源が入り、「録画」 モードになる。以下 永久ループに入る。
・約1分の OFF 状態の間に、スイッチを 「再生」 モード側に倒す。一見、何事もなかったかのように再生がはじまるが、約1分の間に、勝手に 「録画」 モードに移行する
不思議だが本当だ。
Sonyさんには、20+年前から 「ウォークマン」 という 超小型カセット再生機がある。その時代に既に、あれは設計者自身でないと機械そのものを分解できないと言われていて、まして修理したり 再度 組み立てるなどという芸当はできるものではなかったようで、ある。その延長上に 8mmビデオがあるとすれば、まあ、何が起こっても不思議はないわよねえ。8月の最初の修理の見積りが¥1万4千円、3ヶ月以内の再故障なら無料で再修理という約束だが、さて、3ヶ月はそろそろ越えつつある微妙なところ。修理の窓口である家電屋さんには、「おたくの責任ではないよね、Sonyさんの責任でどうにかしてくれと、おしてくださいな」 と頼んできた。



日曜日、教育熱心な母親なのだろう、クラスの子が母親と、それに友達をさそって 近所の 「郷土博物館」 に 自転車で行くという。地図は学校から供給されているので、気をきかせた うちの子は、この地図を 人数分コピーするという。この子に なかなか覚えられない USBケーブルの差込み、動作開始ボタンを また教えたが、なんだか おかしい。色がヘンなのだ。どうみても、スキャナの センサ RGB (光の3原色 赤・緑・青) のうち、G が消失しているとしか思えない。念のため白黒で出してみたが、けっこうな 「ぼけ」 が見られる。プリンタのインク切れの可能性を考えて カートリッジを交換してみたが、同じ。プリンタ自身のテスト印刷は、まったく美しく出る。

これは、スキャナ自身の故障だ。数年前、イトーヨーカドーで衝動買いした スキャナと Epsonのカラー・プリンタだった。Epsonのプリンタは 数ヶ月で僕自身が破壊し、その後 カラー・プリンタは4代めまで 故障・破壊をくりかえしている; が、このスキャナだけは生き残っていた; だから、その付属 「OCR」 ソフトは もう Windows 98 でしか動作しないので、20年前の恩師の原稿は そのたびに Windows 98 に火を入れて その 「OCR ソフト」 にかけてきた。

このスキャナは、買ったとき ¥9,800 だった。家電屋さんの修理窓口では、「ビデオ」 はデフォルトで ¥7,000 の見積りらしい。そのデンで スキャナも修理 ¥7,000 なら、ばかばかしいこと この上ない。デジカメの故障は 見積り不能で、手付金 ¥1,000 ですませ、その後の修理見積りが (これも) ¥14,000 だったから、これはキャンセルした。手付 千円の損失ですませた; あのデジカメ 「130万画素」 級なら、場末のスーパーで今 やはり ¥14,000 で売っている。

というわけで、8mmビデオの 「再々度」 修理のついでに、一番 安いスキャナを買った。¥9,580+消費税。なんだ、前のより安いじゃないか。同じ Canon。すぐ上のモデルには 銀塩 (銀鉛?) ネガのスキャン部品が付いているようだが、こういう芸当が故障のもとである。35mm ネガをスキャンする必要はないので、一番 安いのですませる。付属のソフトは大幅に入れ替えられている。とりあえず、子どもの 「コピー」 だけは最低限の手順で できるようにしたところ。その先は まだ放置してある。



「故障」 とは多少 異なるが、レーザ・プリンタから出た 「白紙」 を、カラー・プリンタに与えてみた: つまり、ある理由で 「レーザ」 は改ページごとに 「1枚」 余計な白紙を吐き出したので、もったいないから その白紙を カラー・プリンタに与えてみたのだ。
結果: カラー・プリンタは、紙のフィードに失敗して、深刻な障害を起こした。紙のフィードに失敗し、それでも強行すると、紙の通過経路で激しく Jam(ming) を起こして、一時は機械の廃棄以外にテはないかと思われた; 幸い、機械背後にある 「両面印刷モジュール」 のフタを外すと Jam した紙を排除できたので、「4代め」 のカラー・プリンタは無事に復帰した。

「レーザー・プリンタ」は、かなりの熱を紙に与えて、それで炭素トナーの定着を画る。この 「レーザー」 を一度 通過した紙は、その熱の影響を受けている。実測してみると、A4の紙で、レーザー・プリンタを一度 通過した紙は、短辺で 0.3mm くらい収縮している。横幅でこれだけ収縮している以上、紙の表面の平滑度 (粗度) も相当に変化している; 結果として、その紙を与えられた インク・ジェット カラー・プリンタは、紙のフィードに失敗するらしい ・・・
ある時間、その紙を自然な大気中におけば 問題はないのかもしれない。が、「レーザー」 通過直後の紙を 「カラー、インク・ジェット」 に与えると、紙のフィードに障害が出た。なお ご参考までに、僕の 「レーザー」 は廃棄直前の HP、「カラー」も 同じ HP である。


(20031112-2) 「母にもらった哺乳ビン」 その後

友人に、二児の母親 − ところが今度のメールでは 最近 三児の母親になったそうだが − が いる。彼女からメールをもらった。「母にもらった哺乳ビン」 は、NHK の例の 「お母さんといっしょ」 の一部で、1993年ころの作品であるという。この時期 僕には子がなく、彼女は最初の子を育てていた。だから彼女には記憶があるが、僕は そんなことは知らなかった。彼女の記憶によれば、僕のビデオで判読 (聞取り) 不能だった部分は次のようになる; その連 全体を再度 収録:
    ♪母にもらった哺乳瓶
      抱えてゆくぞ 正義の 道を
      弱い者には やさしく おなり
      強い悪には 情けは無用
      わかっています おかあさま
      誓いの 誓いの 哺乳瓶
      (JASRAC 音楽著作権協会 未承認)
最後の 「誓いの 誓いの」 の部分のメロディーが 一時 記憶から外れていた。つまり 「どんな フシ なのか」 思い出せなかったのだが、やっと (僕の中で) 復元された。楽譜を描画できるといいのだが、面倒なので 上下表示で代用することにする:
ちかいーの ちいのー ほにゅうびんー
第2の 「誓いの」 が、「ちいのー」 である点が、童謡の童謡らしい点かもしれない。「ほにゅうびんー」 の末尾 「んー」 というところが いかにも日本語で、「ん」 に長い 「モーラ」 が可能であるあたりにこそ 「日本語」 らしさが出ていることに (関係者は) 注目されたい。なお、中国/北京語にはないが 広東語には独立した 子音の /gn/、日本語の 「ん /N/ 」、実音価で [], [n], [m] に酷似したものがある点は、指摘されてよいと思う。特に、この子音1つだけ (で母音を持たない) 漢字音があり、英語の not、フランス語の ne pas にあたる 文法要素になっていることは − 広東語関係者はよく知っていることなのだが。


(20031101-2) 「8mm ビデオ・カメラ」 の寿命

純然たるアナログ 8mm ビデオのカメラを買ったのは、上の子が最初に香港に行く少し前だった。従って、このカメラの購入・故障・修理歴は、おおよそこうなる:
1996 秋 購入 (1)
2001.03 最後の正常撮影 − 幼稚園の 「お誕生日会」
2001.03末 最初の異常発現 (2) − 幼稚園の 卒園式
2003.08 修理発注、見積 ¥14,000 (3)
2003.10 修理完了、再度不調、再修理の後に受取り (4)
つまり、新品の購入 (1) から故障 (2) まで、おおよそ4年半。ま、家電製品の寿命としては 悪くないかもしれない。
(2) の 「異常」 は、まず 「撮影中にモニタ画面が青くなる」 現象として出た。(3)、(4) の修理の後 そのテープを再生してみると、やはり 「青画面」 化が激しい。「早送り」 ボタンを一瞬押すと、次の瞬間には正常画面が出るが、いずれ 「青」 に落ちてしまう。いわゆる 「テープ (ヘッド) の alignment」 問題であると思われる; テープ記録時の テープと ヘッドの接触角度の問題で、多少 「高級」 なデッキなら その自動調整機能がある。が、「8mm アナログ」 最終期の 家電 小型モデルのカメラには、それはない。最初の修理見積 (3) の金額に OKを出すかどうか躊躇したが、これを出してよかった; 「3ヶ月以内の同じ故障」 なら、無料で再修理する約束だったからだ。それで、撮影時点で 「故障」 が出ていたものは再生に困難があるとはいえ、まあ、それはしょうがない。

このカメラが健全だったころ、香港で撮影したそれを、どうやって 香港の人たちに見せるかという問題があった。アナログ・ビデオは、TVの映像信号そのものを記録する。アナログ TVの映像信号なので、その 「変調」 方式が問題になる。マニアはご存知の通り、(技術的に) 米国の植民地である 日本と韓国では、これは NTSC と呼ばれる方式である。だから、アメリカ、韓国で買ったビデオは、日本でも再生できた。一方、英国の植民地 香港は、ヨーロッパ方式で PAL と呼ばれる方式だった (今も、当然そうである)。このちがいは ラジオでいえば AM と FM くらいのちがいになるようで、両者の間には互換性がない。つまり、8mmで撮影したものを日本で VHS にコピーして香港に送っても、香港では 「読めない」 のだ。だから、秋葉原の 「免税店」 では、NTSC/PAL 相互変換して再生 (および再録画) してくれるビデオ・デッキを売っていた。それは ざっと ¥20万か ¥30万 くらいの値札が付いていたから、おいおい。
「国際結婚」 のケースで、日本と韓国、日本とアメリカなら、じじばばとビデオを交換する際に問題はない。が、相手が 「ヨーロッパ」 である英国圏である場合、こんな障害があるとは、意外な問題だった。

いま僕がやっているのは、それを MPEG でパソコン上に取り込む作業である。MPEGに取り込んでしまえば、これは単なるデジタル・データにすぎない。その再生は、パソコンで できる。その画像・音声を TVの画面に出すかどうかも、パソコン上で (その経路があれば) 選択すればよい。

この作業で問題になるのは、そのアナログ動画を 「どの程度の」 デジタル・データに変換するか、という点である。
まず、昔の Video-CD レベルでやってみた − 汚いなあ。特に、動いている被写体の輪郭線上に、ノイズが飛ぶ; いわゆる 「数値化ノイズ」 で、輪郭線にギザギザ模様が出る。
しょうがないので、「MPEG-1 最高」 にした。あんまり変らんけど、多少ましね。ただし、これだと1時間が CD-R 1枚に収まらない。

アナログ・ビデオをパソコンで見てみると (Vodeo Composit信号を入力として パソコン TVで見ると)、想像以上に画像は 「汚い」。DVDの高解像度画像 (DVDビデオ) に対して、アナログ TVの画像は、たった 515本の走査線にすぎないので、誰でも最初は激しく失望するにちがいない。
その程度の動画であれば、MPEGエンコードだって 「適当な」 レベルで済みそうなものなのだが、困ったことに、その 「汚い」 アナログ映像の上に、さらに数値化ノイズが加わるのだった。

アナログ映像は 「汚い」 なりに、その原映像の 「汚さ」 を劣化させず正確に転写するためには、デジタル化は やはり 高解像度の MPEG-2 にする必要があることを、ようやく実感できた。つまり − アナログ・ビデオを劣化させない程度に パソコン・データに取り込むには、DVDのレベル、つまり MPEG-2 にしないといけない。こうなると、1時間のアナログ・ビデオは、だいたい 3GB くらいが必要になる。もちろん、この大きさでは CD-R では追いつかない。結局、古いビデオのデジタル保存は、DVD-ROM に書き出すしかない、ということになる。

僕が DVD-/+RW のドライブを買って DVD-ROMの作成を実用化するまで、Sonyの アナログ 8mmビデオは動き続けてくれるだろうか。「再生」 の修理はできたが、しかし この機械、いまでも 勝手に電源が入って ピーピー鳴ったり ・・・ することがある。Sonyさんの品質管理はみごとで、「あっち」 がおかしくなるころには 「こっち」 もおかしくなる; つまり、「腰が痛い」 と言い出した人は、同時に 「肩」 も 「膝」 も痛くなりはじめている。車のライトが片目になるころには、ライトだけではない、電源系も燃料供給系も寿命に達しつつあると考えなければならないのと、きっと同じことなのだが。


(20031101-1) 3年前の幼稚園ビデオ

わたくしごとで大変恐縮、8mmビデオのカメラが故障して久しいので、ようやく修理に出した。その際の要求として 「再生できればよい (録画はいらない)」 と条件を付けたのだが、8月に修理に出して、やっと今 使えている − それまでの紆余曲折は全部省略する。

で、いま小学校3年生の子が幼稚園 年長組だったのは、3年前である。再生できるようになったテープの中に、僕の幼稚園時代なら 「お遊戯会」 と呼ばれた、要するに 子どもらに芸を仕込んで 舞台で踊らせる 発表会の場面があった。出し物は 『青い鳥』。幸福を求めて旅に出たチルチル・ミチルの話。その中で、うちの子は 「未来の赤ちゃん」 7人組の一人になっていた。
さて、その 「未来の赤ちゃん」 たちの踊りに鳴ったテープの、歌詞、これをご紹介したい。以下は全体で3連あるうちの第2連、「???」 は判読 (聞取り) 不能だった部分である:
    ♪母にもらった哺乳瓶
      ??? 正義の 道を
      弱い者には やさしく おなり
      強い悪には 情けは無用
      わかっています おかあさま
      誓いの 誓いの 哺乳瓶
え? 笑った?
この手の幼稚園の出し物は 「定番」 があるようなので、おたく様の子も 同じ出し物を演じている・かもしれませんな。ご参考までに、その前年は 『眠れる森の美女』、そのまた前年は 『オズの魔法使い』 だったはずだ。


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