Ken Mizunoのタバコのけむり?

Hangeul-Lab Ayase, Tokyo
Ken Mizuno

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(20021223-1) 「日記」 − ある結婚式 / パソ通時代

http://www.han-lab.gr.jp/ ハングル工房 本店 のサーバは http://www.orcaland.gr.jp/ オルカランド に相乗りしている。つまり この2サイトは同一のサーバ上にあり、サーバ自体の管理者は ひらちゃん。上のどちらからも 彼個人のページに到達できるので、あえて 「ひらちゃん」 へのリンクは表示しないでおこう。

さて、この人が結婚した。
韓国人と結婚した日本人男性のケースは、今年はこれで2件めだ。このどちらも、関西と関東で、さらに 韓国内で、合計3回、結婚式または披露宴に類する集まりをやっている。ご苦労様な話だが、まあ、他人が文句を言うことはあるまい。

今日はクリスマス・イブのイブ。彼らは新婚旅行からの帰り、成田で飛行機を降りて、その足で東京の会場にやって来た。太平洋の向こうのモアイ像を見て、太平洋岸をまたぐるりと飛行機を乗り継いで帰ってきたというのだから、いやはや、予定通りに帰って来るのかどうか、パーティー幹事たちは はらはらしていたそうだ。さらに驚いたのは、この新婚旅行で 東京へのおみやげを買い集めてきたそうで、そこでビンゴが用意され、「大当たり」はモアイ像、モアイ像の型の瓶に入った酒、とか、当てた人たちは大喜びだった。

集まった人々の多くは、彼の職場、出身学校、つまり仕事系のソフト屋たちだが、一部に 「パソ通」時代からのメンバーがいた。数えてみると、僕と新郎を除いて6人。ふむ、久しぶり。パソ通当時、医学部に入りなおした青年がいて、この人が既に医者になって就職1年を経過しているので、従って、パソ通全盛期から7年め、である。名前は決して忘れないが 顔を思い出すのに時間がかかったり、する。特に、学生だった人が就職していたり、その間に結婚していたりすると、表情がかなり変化しているから、はは、6人中3人には 「どなた?」 なんて聞いてみたりした。

新郎新婦は後の整理があるので、パソ通仲間だけで二次会になる。「旧交を暖めた」 のは事実だが、「パソ通」 時代と現代のちがいについては、ある 「合意」というか、一致した見解が出た − あのころは、「ただ1つの (または少数の) BBS上に、たくさんの人が集まってきた」; ところが現代になると、それぞれがホーム・ページを開いて、勝手にやりたいことをやっている; 個々のホーム・ページというのは、案外、毎晩見てみようという気にならないものだ ・・・
結果として、7年前、互いの動静はいつも 「1つの」 BBSで伝え合い、他人もそれを見ていたのに対して、現在では、個別のホームページ・アドレスを追って 調べて歩かないといけない。たしかに、かえって面倒になった面が、ある。情報発信、収集の自由度が、かえって裏目に出ているような気もする。

「昔はよかった」 なんて言い出したら、じじくさい。でも、「世界中にたった数ヶ所、そこには数十人、時には数百人が集まる、特定の話題 (関心) ごとの、ごく少数の BBS」 が存在した時代が、やはり 「なつかしくない」と言えば、まあ、うそかもしれない。


(20021221-1) 「日記」 − ローマ字ツール実験版 「日記」

CGI による 「ローマ字 -> ハングル」 は、作業中。表面上の問題は解決したが、まだ頭の痛い問題が残っている。書いていると話が複雑なので、まだ少し時間がかかる。が、ツール自体をいじった実験に、「実験版」日記のほうを更新してあるので、そちらをご覧いただけると幸い:
Ken Mizunoの 「タバコのけむり」 実験版 (別窓)
同上、ハングルはローマ字のまま (同じ別窓)

(20021220-1) CGI による 「ローマ字 -> ハングル」 ツール − 「日記」の実験

まだツールの基本形ができたばかりなのだが、どこのパソコンでも (何の準備もなしに) 「ハングルを日本語に混在させられる」 という魅力に負けて、実験ページを作った:
Ken Mizunoの 「タバコのけむり」 実験版 (別窓)
HTMLのテキスト本体の中には、「HTMLタグ」が含まれる。その中の 「リンク・ボタン」 には しばしば "//" という文字列が出てきて、これが問題になったのだが、いま現在は 「タグの中は ローマ字スキャンをしない」 ことで回避している。興味のある方は、次で CGI を通さない 「ローマ字のまま」 のテキストをご覧になれる。上の場合と同様、ブラウザで 「ソース表示」をして比較されると、「HTMLタグ内には手を付けない」 様子が、わかっていただけるや、否や:
Ken Mizunoの 「タバコのけむり」 実験版、ハングルはローマ字のまま残したケース (別窓)
この他、HTML文書 (いわゆる 「ホームページのソース」 には、Java Script や、「読む側には見せない」 つもりの 「コメント」 などがある ことがある。そこまでは、だいたい解決がついた。この段階で、一応の 「実用化」は可能ではある。ただし、そのついでにアクセス・ログを残すとか、予想外の HTMLの書き方とかが出てこないか、しばらく実験を続けてみたい。

実験に 「参加」 あるいは 「同席」されたい方、自分のページでもこの方法で 「日本語・ハングルの混在」 をやってみたい方には、ソース・ファイルのセットをお送りします; ただし/従って、これはご自分のサーバ上で、自分でコンパイルする必要があります。gcc のための makefile までは用意してあるので、ほとんどの Linux、Solarisサーバでは ほぼ そのままコンパイルできるはずだとは言えますが。


(20021218-1) CGI による 「ローマ字 -> ハングル」 ツール (承前)

「CGIで」、つまり 「インターネット上から "読みたい" という要求があったら背後で動作して、ローマ字表記の部分を 本当にハングル (の画像) で表示してくれるツールを作成中。下記に、テスト段階のものを掲げてある。昨夜までの間に おおよそ 20人ほどの方が見てくださったようで、3人の方から表示状況のレポートをいただいている:
(1) KS完成型 2350文字の一覧表 (画像の全表示、期待値 90秒前後)
(2) KS完成型 2350文字のローマ字一覧表 (ローマ字だけ。期待値 1秒未満)
もし、(1) のボタンをクリックして、何かおかしな動きを示す、あるいは表示に数分もかかる、といった問題があれば、メール をくだされば、幸い。この 2350文字のハングルのソース、つまりローマ字のままの姿が、(2) のボタンで見える。ボタンの 「リンク先」のわかる方は、(1) と (2) の差は、CGI である hrgif.cgi を通っている・いない、だけであることが わかると思う。

ところで、(1) では 「2350文字」 すべて異なる画像を、本当に1回ずつ 2350個、インターネットを経由して パソコンまで運んでくる。この 「逆の場合」が 次の (3) である:
(3) ハングルの "ka" だけ、2350個
(画像ロード自体の予想時間は1秒未満。それを 2350回 描画する時間は、パソコンの速度による)
これは、速いはず。CGIが作り出したテキスト本文には <img src="ks2350/ka.gif"> と 2350回 書かれているが、しかし全部同じ画像 (ファイル名) なので、ブラウザ側で 「あ、これはロードずみ」と、画像を一回ロードするだけですませてしまうからだ。ただし、その同じ画像を 2350回表示するのに、1GHz CPUで 3秒から5秒。

一方、困った。
手元で HTMLを作成するときは、僕はローマ字部分を // han-manh-eun i se-sang // と囲めばすむと思っていた。事実そうなのだが、意外なことを忘れていた: HTMLの 「タグ」 に含まれる // だ:
例: http://www.han-lab.gr.jp/~mizuno/
わあ! 困った。
実は、森保生氏の
http://member.nifty.ne.jp/moj/ 森のソフトアトリエ
にある 「HRHTML(画像でハングル)」 では、ハングルは [[ han-manh-eun i se-sang ]] と囲む。僕は、森氏が 「なぜ」 こんな記号を選んだのか、不思議だった。今になって − 実験してみて、はじめて気が付いた。 // は、HTML のリンク・ボタンに頻出するからだ。

水野構想では、「見やすい」 // を復活させるつもりだった。その間、森氏は Windows上で同様の (事前の)変換を実現させていて、その作業の中で 氏は これに気がついていたわけである。困ったなあ ・・・ あくまで 「水野構想」 にこだわるなら、HTMLタグの中を見て積極的に 「変換」 から排除するか。しかし 「この」 日記のように 「地の文」に // が頻出することもある。

うーん ・・・ どうしよう。
これは、「ソフトウェア設計上の重大な問題」だ。こういう問題、その場限りの対策ですませておくと、経験的に、数年後には必ず 「手の付けようがない」 ことになる。

ただ − 「言語」屋の末席にいたことのある僕には、不思議なこだわりがある。「言語」屋さんの世界では、「音 (または音声)」 と 「音素 (または音韻)」 が、また 「文字」 と 「記号」 がきびしく区別される。特に「音」と 「音素」 の表現にはきびしい面があって、例えば −

日本語の 「た・ち・つ・て・と」 のローマ字表現が、訓令式とヘボン式で大きく異なることはご存知の通り: 「訓令式」では ta-ti-tu-te-to、「ヘボン式」では ta-chi-tsu-te-to である。前者は、(日本語の) 「た」 行の子音を音素 /t/ と決め、それと5つの母音との組合せで 「音韻表記」 /ta-ti-tu-te-to/ とする。それが 「訓令式」 ローマ字。一方、アメリカ人だったヘボンさん (ヘップバーンさん)は、/ti/ と /tu/ だけが子音が異なり、英語の音素系では異なるものだとみなした。だから それを chi, tsu と書けと決めた。しかし 「ローマ字」というのは、しばしば誤解されるのだが、「音声表記」ではない (疑問のある方は、中国語のピンインやベトナム語の現代表記をどうぞ)。「ローマ字」は 「文字」である; 従って、音素表記でも音声表記でもない。ローマ字はその意味で、その中間で揺れ動く存在である。それを承知の上で、あえて 「音韻表記」に近いものを採用するのが 「訓令式」である。音韻表記は、この世界では / ... / と囲んで表記するのが 「常識」である。常識とは、誰が決めたものでもない。

ハングルのローマ字表記、この場合 「HR」は、訓令式の 「音韻表記」でさえ、ない。HRは 単に 「ハングルという文字の機械的な転写」である。ただし、「表音文字」であるハングルの字母の1つ1つを単に転写しているという意味において、「音韻表記」の性格を持っている。ただし、それは 「文字の転写」 なので 「音韻記号」ではない。そこで ・・・
だから、仮に 「音韻」記号なら /ga-na-da-ra-ma/ あるいは /ka-na-ta-ra-ma/ だとして (それは流派によって異なる)、では 「ローマ字」記号で //ka-na-ta-ra-ma// ないし //ka-na-da-ra-ma// では、どうだ?

僕のこだわりは、そこにある。
"// ... //" という記号を思いついた最初のヒントは、音韻論で "/ ... /" という記号を使うからで、ある。


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