わが日本も朝鮮もそれらの言語の中の中国的要素の多さに目を向けるがよい.言語のみならず日本も朝鮮もその文化たるやほとんどが中国に源流のないものはない.われわれは1) 中国に対してあたかも文化的奴隷であるかのようだ.中央アジア諸言語は多かれ少なかれ 3) ペルシャと 4) アラビアとの二つが自己の言語にかぶさったのである.このことは極めて重要である.
1) 極東の中国 (漢語) − 日本,朝鮮,ヴェトナムその他 − 2) インド (サンスクリット) − 東はラオス,カンボジア,インドネシア,フィリピンにまで至る − 3) ペルシャ (ペルシャ語) − 中央アジア全域,ほとんどすべてのテュルク族居住地,現中国の新疆,トルコ及びインドやパキスタンの回教徒にまで至る − 4) アラビア (アラビア語) − ペルシャ語やアフリカ,インドネシアに到るまですべての回教圏 − 5) ギリシャ (ギリシャ語) − これはほとんどギリシャ語により文化語となったラテン語とともにヨーロッパ全域にわたった.