(注2) 金源一
一九四二年生まれの小説家。初期には 「闇の祝祭」など人間の残忍柱を扱った作品を書いていたが、その後は解放後の状況や南北の戦争における悲劇的運命を熱かった「闇の魂」、「タ焼け」、「冬の谷間」などの作品を書いている。
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(注3) 玄吉彦
一九四○年済州島生まれ。八○年に『現代文学』に推薦されて登壇。小説集 『龍馬の夢』、『我々のお師匠さま』などがある。解放直後の済州島で起きた事件にこだわって作品を書き続けている。
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(注4) 朴婉緒
一九三一年京畿道生まれ。七○年 「裸木」が『女性東亜』の長編小説公募に当選して登壇。日常生活のなかで、過去の悲劇を引きずった母と子の微妙なわだかまりを描いた作品を多く書いている。代表作の 「母さんの棒杭二」は八一年の李箱文学賞受賞。
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(注5) チェ・ユン(崔允)
一九五三年ソウル生まれ。現在西江大学の仏文科で教鞭を執っている。八○年代の改治社会運動を扱った 「あそこに音もなくひとひらの花びらが落ち」で八八年に登壇し、九二年 「灰色の雪だるま」で東仁文学賞、九四年 「ハナコはいない」で李箱文学賞を受賞。
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(注6) キム・ヨンヒョン(金永顕)
一九五五年慶尚南道生まれの詩人、小説家。八四年 「深い河は遠く流れる」で登壇し、政治社会運動にかかわった人々の苦悩を描いた作品を多く書いている。「そして何も言わなかった」は、無気力になってしまった画家がある教会の壁画を描くことによって救いの可能性を見つけるまでを描いた作品。
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(注7) コン・ジヨン(孔枝泳)
一九六三年ソウル生まれ。八○年代の学生運動にまつわる初作短編 「日の上る夜明け」を八八年に発表して以来、「何をするべきか」、「夢」、「鯖」など、過去をひきずって現在の新しい環境になじめない人物を多く描いている。
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(注8) キム・インスク(金仁淑)
一九六三年ソウル生まれ。八三年「朝鮮日報」の <新春文芸>に 「喪失の李節」が当選して登壇。八○年代の政治社会運動を素材にして描いた作品が多いが、短編集 『刃と愛』では日常生活が抱える無数の亀裂を描き、作品世界の変化がみられるという。
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